広島大学生物生産学部紀要 Volume 19 Issue 1
published_at 1980-07-30

Studies on Neoergasilus japonicus (Copepoda: Ergasilidae), a Parasite of Freshwater Fishes : II. Development in Copepodid Stage

淡水魚に寄生する橈脚類Neoergasilus japonicus (Ergasilidae)に関する研究 : II. コペポデイッド期の発育
Urawa Shigehiko
Muroga Kiyokuni
Kasahara Shogoro
fulltext
1.54 MB
JFacApplBiolSciHU_19_21.pdf
Abstract
前報に引き続き,寄生性橈脚類Neoergasilus japonicasのコペポディッド期の発育形態を記載した。ノープリウスの場合は飼育実験により得られた各期の虫体に基づいて記載したが,飼育実験ではコペポディッドII期までの虫体しか得られなかったため,本報では主として福山市の千塚池におけるネット採集により得られたコペポディッド期標本に基づき記載を行なった。

その結果,本種のコペポディッド期は6期から成ることが明らかとなった。Neoergasilus属の特徴である第1遊泳脚底節における歯状突起の発達は既にコペポディッドI期に認められ,同じく第1遊泳脚外肢第2節の発達した棘(遊泳板)は第III期に認められるようになる。

雌雄の分化は第III期に始まり,この期より雄は顎脚を備えるが,雌では終始顎脚は認められない。そして第VI期に至り,共に成熟し,交尾をする。その後雌は宿主をみつけて寄生し,産卵するが,雄は自由生活に終わるものと思われる。