中等教育研究紀要 /広島大学附属福山中・高等学校 63 巻
2023-05-31 発行

実社会・実生活の問題解決を志向したSTEAM教育に関する研究 : 地域資源を活用した地域連携の可能性

三田 直子
宍戸 俊悟
菅田 康彦
山本 亮介
全文
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Fukuyama-ChutoKyoiku-KenkyuKiyo_63_51.pdf
Abstract
本研究は,中学校2 学年を対象にSTEAM 教育型授業を施すことで,学習者に「実社会・実生活における問題解決をするために,STEAM 教育での学びは活用されるのか」,「STEAM 教育型授業は科学の実用的な価値認識を変容させるのか」を確かめることを目的としている。
学習者はSTEAM 教育の5 領域を学習し,実社会・実生活における問題である,人口減少問題に取組んだ。観光客を増やすことは人口減少社会に対応するといわれている。そのため,STEAM 教育の学びを活用し,科学的な視点をもったエコツアー(Science ecotour ; SET)を創出し,提案する場面を問題解決の場面とした。
創出されたSET の内容は,STEAM 教育型授業で学んだことを活用するとともに,学習者が自らで訪問先・体験内容を考え出す独創的なものであり,新たな価値創造を認めることができた。活動後の学習者は,STEAM 教育型授業に,科学の実用的な価値を認め,その認識が向上することが明らかとなった。
内容記述
本研究は,公益財団法人ちゅうでん教育振興財団による助成を受けて実施したものである。
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