本研究は, DPG分析を用いて産業連関の点から, 中国における需要構造変化と経済成長の関係を分析した。その結果, 1995年から2005年までの間, 中国における主導産業は農業, 素材型製造業から, 加工組立型製造業, サービス業に変化し, 産業構造の高度化が進行していること, 経済成長を促進する要因として輸出, 投資, 技術変化, 在庫純増があること, 消費は経済成長を阻害し, その度合いが拡大していることが明らかになった。今後, 中国が持続的経済成長を実現していくためには国内需要, とりわけ国内消費をいかに拡大できるかが重要だと考えられる。