本研究は,Interferon 治療過程におけるC型慢性肝炎患者のQOL 及びSelf-efficacy の変化と相互の関連性を,治療開始後3ヶ月までの期間において探求することを目的に行った.C型慢性肝炎患者45人を対象に,自記式質問紙調査法により,入院時と治療開始後1ヶ月,3ヶ月の3回にわたる縦断的調査を実施した.その結果,以下のことが明らかになった.1.QOL は,治療開始後1ヶ月以内に低下し,3ヶ月まで低値のまま推移し,副作用の影響を受けていた.2.Self-efficacy は,治療中の変化は見られず,副作用の影響を受けていなかった.3.QOL 下位尺度である心の健康,活力,社会生活機能と,Self-efficacy の間に,正の相関を認めた.今後は支援検討に向けて,疾患特異的なSelf-efficacy やQOL 尺度を開発し,それらを用いてQOL とSelf-efficacyの関連性を確認する必要があろう.