国文学攷 Issue 149
published_at 1996-03-31

続、泊船本『野ざらし紀行』の表記特性 : 芭蕉晩年執筆の痕跡について

Hama Moritaro
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Abstract
「泊船本」の用字特性は、き「支・幾」以下、六種十五字の仮名に集約される。そして、これら六種十五字の仮名の中には、け「介・遣・計」、す「春・寸・須」、の「乃・農・能」、ほ「保・本」、み「ミ・美」という芭蕉の用字特性、五種十三字が含まれる。しかも、これら五種十三字の仮名が主要文字となるテキストは、芭蕉最晩年の作品に限られる。