広島大学マネジメント研究 5 号
2005-03-19 発行

起業の持続的競争優位とポジショニング・アプローチ : 農業法人のケースを中心に <論説>

Sustained Competitive Advantage after Flotation and Positioning Approach : Focus on the Cases for Agricultural Corporations
山本 公平
全文
1.49 MB
KJ00004290873.pdf
Abstract
本論文は起業の持続的競争優位について以下の4点で構成されている。1点目は,研究に至る問題意識を述べ,本論文の研究対象である起業を定義する。2点目は,最近の持続的競争優位を保つための経営戦略として,4つに分類される研究アプローチを相互関係も含め概要を考察する。続いて,本論文の研究対象である起業は,自らが選択した市場に限られた資源を集中的に投入することで起業し,起業後は競合他社とは異なる活動によって成長を図るとした特徴を持つことから,市場に独自の戦略ポジションを掴む経営戦略であるポジショニング・アプローチを用いてこれを考察する。3点目は,ポジショニング・アプローチを分析フレームワークとして用い,起業における持続的競争優位とは何かを,施策の抜本的改革により市場経済における,競争力強化のため,法人化が推進される農業法人をケースとして考察を試みる。4点目は,この研究の成果及び今後の課題を述べる。
著者キーワード
起業
ポジショニング・アプローチ
価値連鎖
戦略ポジショニング
集落農場型農業生産法人