中等教育研究紀要 /広島大学附属福山中・高等学校 62 巻
2022-03-31 発行

計量テキスト分析と推論主義の数学教育研究への応用可能性 : 理論的研究・実践的研究から得られる方法論的示唆

全文
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Fukuyama-ChutoKyoiku-KenkyuKiyo_62_136.pdf
Abstract
本稿の目的は,テキスト・マイニングの一種である計量テキスト分析の考え方と,推論主義と呼ばれる現代哲学のそれぞれについて,数学教育研究への方法論的な応用可能性について論じることである。本稿では,筆者がこれまでに取り組んできた理論的研究および実践的研究の知見を総合することで,主として次の2 つの示唆を得た。第一に,計量テキスト分析の考え方と推論主義の考え方は,構文論を一定程度前提としながら,語用論の上に意味論を構築しようとする点で親和的な考え方である。第二に,これらの考え方に基づくと,定性的分析と定量的分析を併用し,これまで以上に授業場面での使用を想定した数学的タスクデザインの原理が開発し得る。
内容記述
本研究はJSPS科研費18K13162 の助成を受けて行われた。