グローバル人材育成の一環として留学生の派遣が推進されているが,海外留学する日本人学生数は,2004年をピークに減少し続けている。留学を阻害する要因として,留学費用や留学時期以外に,若者の「内向き志向」が問題視されている。そこで,本研究では,「内向き志向」と留学の関係について検討した。「内向き志向」を「内向性」と捉え,留学に関して,内向群と外向群の差について検討した。外向群に比べ,内向群に留学意思はなく,海外での生活や対人関係,語学力不足,留学先の教育レベルの高さなどをより問題視していた。「内向き」な学生の不安を軽減するような留学に関する情報提供により,海外留学は促進されると考えられた。