さまざまな水泳の授業形態の中で自由遊び, 水泳練習, テスト及び休憩が含まれている小学生の水泳授業を対象にして, 物理的運動強度としての泳速及び生理的運動強度としての心拍数を分析した結果, 次の結論を得た。
①水泳練習(0.50m/秒)とテスト(0.49m/秒)の泳速は自由遊び(0.17m/秒)の約3倍に相当した。
②休憩を含む泳速では, 自由遊び(0.17m/秒)と水泳練習(0.16m/秒)とでほぼ等しかった。しかし, テストでは, 休憩時間が長かったため遅い泳速度(0.04m/秒)が示された。
③水泳練習と自由遊びではAerTからAnT間にそれぞれ全心拍数の28%と27%, AnT以上に2%と1%の心拍数が含まれ, 主として有酸素能力の改善が期待できた。
④テストではAerTからAnT間に全心拍数の18%, AnT以上に9%の心拍数が含まれ, 有酸素能力の改善も期待できた。