広島大学留学生教育 19 号
2015-03-31 発行

中国語数量詞とアルの対照研究 <論文>

滕 小春
全文
271 KB
J-Int-Edu-HiroshimaUniv_19_15.pdf
Abstract
中国語数量詞は話題導入の機能(用法)がある。その機能を果たす場合、数量詞または“有+数量詞”で表すことが多い。当然その導入される話題は新情報である。日本語のアルも新情報の名詞を導入する場合もある。しかし、日本語のアルと中国語の数量詞(また“有+数量詞”)の異同に関する対照研究がこれまでほとんど見当たらない。両者の異同に関する説明がないため、中国語母語話者の日本語学習者は、アルを中国語の数量詞に訳し間違えるケースが少なくない。本研究では、日本語母語話者に対して、上記のアルの用法について調査し、中国語の数量詞と対照研究を行った。その結果、昔話においては、そのストーリの場所、時間、人物を導入するとき中国語の数量詞(または“有+数量詞”)が必要であるのに対し、日本語のアルは以上のストーリの三要素のうち、前者の二つだけを導入するとき必要で、登場人物を導入するときには使用してはいけない。昔話以外の一般文章においては、特定しない物事であれば、アルは以上の三要素を全部導入できる。これに対し、中国語の数量詞は特定するかどうかと関係せず、以上の三要素を導入するとき必ず必要である。
著者キーワード
中国語数量詞
日本語のアル
話題導入機能
新情報導入
特定する情報
非特定する情報