広島大学マネジメント研究 17 号
2016-03-25 発行

介護職の自律性と職務満足との関連 : 能力と組織風土によるモデレート効果 <論文>

Relationships of autonomy with job satisfaction of care workers: Moderate effect of qualification and organizational climate <Paper>
福間 隆康
全文
1.37 MB
HUMR_17_1.pdf
Abstract
本研究は,自律性と職務満足との関係に与える能力および組織風土のモデレート効果を明らかにすることを目的とした。自律性,職務満足,能力,および組織風土測定尺度を用いて,介護サービス事業所の介護職員318名を対象に,インターネット調査を行った。まず,本研究で用いられた変数の独立性および信頼性を確認するため,探索的因子分析および信頼性分析を行った。次に,各変数間の関連を調べるため,相関分析を行った。そして最後に,自律性と職務満足との関係に与える能力および組織風土のモデレート効果を調べるため,重回帰分析を行った。分析の結果,能力と組織風土のモデレート効果が統計的に有意な水準で認められた。自律性はそれ自体職務満足に対して主効果を有するが,仕事の特性と個人の特性,仕事の特性と組織の特性は互いに相乗的に働き合いながら,職務満足の向上に寄与していることが示された。
内容記述
本研究は,JSPS科研費25380506(研究代表者原口恭彦)の助成を受けたものである。
本稿は,2014年に開催された日本労務学会第44回大会(北海学園大学・北海商科大学)で報告した内容に加筆・修正を行ったものである。
著者キーワード
自律性
職務満足
能力
組織風土
介護職員
権利情報
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