広島大学マネジメント研究 1 号
2001-03-31 発行

VDT 作業時の画面表示色設定に関する人間工学的研究 <論説>

A Human Engineering Study concerning Color Combinations on a Computer Display in VDT Work<Article>
戸梶 亜紀彦
全文
793 KB
KJ00000053529.pdf
Abstract
本研究は, 人間工学の立場から, フルカラー表示となった現在のディスプレイにおいて, 視認性と疲労度という2つの次元に関して考察を行うため, パーソナルコンピュータのディスプレイ上の文字と背景の色彩的組合せに関して実験的に検討することを目的とした。実験1では, 実際のVDT作業において使用可能性のある文字色と背景色との組合せの選出を行った。実験2では, 実験1において選択された文字と背景の色彩的組合せにおける視認性と疲労度の程度に関して検討を行った。実験3では, 視認性(高・低)×疲労度(高・低)の4条件とデフォルト設定を加えた5条件を用いてVDT作業を行わせ, 生理状態, 自覚症状, 作業量, エラー数において影響がみられるかどうかの検討を行った。これらの実験結果をとおして, VDT作業時における文字と背景の色彩的組合せの望ましい設定条件に関して, 人間の眼球構造や視覚機能の特性を踏まえて考察を行った。
著者キーワード
人間工学
VDT 作業
文字と背景の色彩的組合せ
視認性
疲労度