中等教育研究紀要 /広島大学附属福山中・高等学校 Volume 41
published_at 2001-03-17

<教科研究>生きる力を育む体育授業 : 一人ひとりが主体的に取り組むバスケットボール

房前 浩二
藤原 宏美
江刺 幸政
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Abstract
新指導要領が告示され「ゆとり」のなかで「特色のある教育」を展開して, 生徒自身に自らが学び考える「生きる力」を育成することが大きな柱となっている。当校保健体育科では長年にわたって「生涯体育・スポーツ」を基本において「自己教育力」という概念を中心に「生きる力」を育む授業のあり方を検討してきた。今回は, バスケットボールをとりあげ, 生徒一人ひとりが, 課題設定, 実践, 反省を繰り返しながら学習を進めることによって, 主体的に学習に取り組み, 自らを高めていこうとする能力や態度を育てようとした。毎時間の生徒の個人学習ノートに書かれた課題や反省, 授業終了後のアンケートから, 「教え合い⇔学び合い」の活性化とスクリーンプレイなどの技術面ではいくらか課題は残るものの, 生徒たちは, 各自が毎時間課題を設定し, 考え, 工夫し, 意欲的に取り組んだ。課題を達成する喜び, 自らが上達する楽しさを感じた授業であった。