このエントリーをはてなブックマークに追加
ID 41272
本文ファイル
別タイトル
大型藻類の微量金属の含有量ととりこみに関する研究 : II. アオノリ,アマノリの金属添加海水での培養に関する研究
著者
Maeda, Masaaki
Fujiyama, Toraya
NDC
水産業
抄録
自然状態で生育するアオノリ,アマノリの金属含有量が海水の金属含有量により異なってくるかを調べるため,海水に金属を添加し,葉体中の金属含有濃度を調べた。アサクサノリ等の細胞層一層のParenchyma組織では,細胞部を中心にその両側に細胞充間物質とクチクル層の五層からなり,成分的には三層よりなっている。したがってとりかこまれた金属が葉体のどの部位に存在するか葉体を三層に分離し層別の金属含有濃度を調査した。添加金属はFe,Mn,Cdの3種で海水中の各金属濃度は対照海水の金属濃度10, 250, 1000倍とした。葉体の金属添加海水での培養時間は24×3時間,明期・暗期12×4時間とした。

アオノリの対照海水中の培養では各金属含有濃度はFe:478μg/g, Mn:116μg/g, Cd:Trace,24時間後の金属添加海水ではFe:1340μg/g, Mn:698μg/g, Cd: 58.5μg/gであった。

アマノリでは対照海水中での各金属の含有濃度はFe:200~300μg/g,Mn:50~60,Cd:0.5~1.5であった。金属添加海水では葉体中のFe濃度はあまり大きな増加はみとめられなかったが,Mn,Cdについては高濃度海水において葉体中の金属含有濃度は培養時間と比例的関係が認められた。アマノリ葉体の部位別金属含有濃度について,Feはどの部位にも平均的に分布し,Mnでは細胞部に少なく表層と中層に高い含有濃度を示した。また,とりこみについても中層部が強く,表層部でもとりこまれた。Cdの場合は細胞部の濃度は海水中のCd濃度が高くなっても変化は少なく,中層部へのとりこみが非常に多かった。明期暗期別の金属のとりこみについては,Feでは明白な傾向が認められなかったが,Mn,Cdについては興味ある結果が得られた。すなわち,Mn,は明期にとりこまれ,暗期にはとりこまれない。Cdは明・暗期に関係なく培養時間と比例的にとりこみが行なわれることが明白になった。
抄録(英)
1. In the culture of Porphyra in the sea water supplemented with metals, the uptakes of Mn and Cd were relatively high and increased in proportion to culture time when the metal concentration in water was high.
2. Fe distributed evenly in all the three parts of fronds. Mn was concentrated in surface and middle layer, while Cd was accumulated mainly in the middle layer and a little in the surface layer. In general the uptake was high in the middle layer.
3. In the uptake of Mn there was a clear distinction between light and dark conditions, that is, Mn was absorbed only during light period. While, Cd was absorbed regardless of light and dark periods.
掲載誌名
広島大学水畜産学部紀要
16巻
1号
開始ページ
33
終了ページ
44
出版年月日
1977-08-20
出版者
広島大学水畜産学部
ISSN
0440-8756
NCID
NAID
言語
英語
NII資源タイプ
紀要論文
広大資料タイプ
学内刊行物(紀要等)
DCMIタイプ
text
フォーマット
application/pdf
著者版フラグ
publisher
部局名
生物圏科学研究科
他の一覧