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ID 30224
本文ファイル
別タイトル
北太平洋およびベーリング海に分布するサケ属魚類5種における粘液胞子虫Myxobolus arcticusの寄生率の比較
著者
Urawa, Shigehiko
キーワード
サケ
カラフトマス
ベニザケ
マスノスケ
ギンザケ
未成魚
親魚
延髄
寄生虫
粘液胞子虫類
Myxobolus arcticus
寄生率
生物標識
北太平洋
ベーリング海
NDC
動物学
抄録
粘液胞子虫Myxobolus arcticusは, 淡水中でサケ科魚類に感染し, 延髄など神経組織で胞子を形成して宿主のほぼ一生を通じて寄生する. 北太平洋およびベーリング海で漁獲されたサケ属5魚種におけるM. arcticus胞子の寄生率を比較した. 北西太平洋における寄生率は, マスノスケ (57.5%), ベニザケ (30.4%) とギンザケ (18.8%) で比較的高かったが, サケでは低く (6.7%), カラフトマスには寄生がみられなかった. これらの結果は, 各魚種の降海するまでの淡水生活様式の違いに原因し, 淡水生活期間の短いサケやカラフトマスでは感染の機会が少ないため寄生率が低いと推定された. マスノスケにおける本虫の寄生率は, 海域により明らかな差がみられ, 北太平洋の東経170°より西側の海域で高く, 北太平洋東部およびベーリング海では著しく低かった. この結果は, マスノスケにおけるM. arcticusの寄生が地理的に限定されていることを示唆し, 本虫は海洋に分布するマスノスケの大陸起源を判別する標識生物として使える可能性が高い.
抄録(英)
Five species of Pacific salmon (genus Oncorhynchus) captured on the high seas of the North Pacific Ocean and Bering Sea were examined for the freshwater brain myxosporean Myxobolus arcticus. In the western North Pacific Ocean, the prevalence of parasite infection was relatively high in chinook (O. tshawytscha, 57.5%), sockeye (O. nerka, 30.4%), and coho (O. kisutch, 18.8%) salmon, but low in chum (O. keta, 6.7%) and pink (O. gorbuscha, 0%) salmon, being reflected by a mode of freshwater life of host fish before their seaward migration. Distinct regional differences in prevalence were observed in chinook salmon: infected fish were frequently found in the western North Pacific Ocean (especially west of 170 °E), but rarely in the eastern North Pacific Ocean and Bering Sea, suggesting the restricted geographical distribution of M. arcticus in chinook salmon. The parasite may be useful as a biological indicator to separate the continental origin of high-seas chinook salmon.
掲載誌名
北海道さけ・ますふ化場研究報告
49号
開始ページ
11
終了ページ
19
出版年月日
1995-03
出版者
水産庁北海道さけ・ます・ふ化場
ISSN
0441-0769
NCID
言語
英語
NII資源タイプ
学術雑誌論文
広大資料タイプ
学術雑誌論文
DCMIタイプ
text
フォーマット
application/pdf
著者版フラグ
publisher
権利情報
Copyright (c) 1995 独立行政法人水産総合研究センター さけますセンター
関連情報URL(IsVersionOf)
http://salmon.fra.affrc.go.jp/kankobutu/srhsh/data/srhsh362.htm
部局名
生物圏科学研究科