広島外国語教育研究 21号
2018-03-01 発行

Conflictual Perceptions of Intercultural Discourse: Cases of Power-related Discourse at Work and Student-centred Discourse at School

異文化談話の相反する認識 : 学生中心の談話に関する教師の認識と力関係に関する労働者の認識の事例
Takita, Fuyuko 外国語教育研究センター 広大研究者総覧
Rentoule, Damian
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抄録
相互作用談話の相反する認識は,集団力学に影響を及ぼす。本稿で取り上げた最近の二つの研究は,異なる職場環境における談話の性質を検討した。二つの対象調査は,PreK-12の教育現場と研究機関である。両研究の調査結果は,文化的視点の相互理解を通して,共同作業するグループ内の力関係をよりバランスの取れた相互作業となるよう促進することにより,支配的談話を管理できる可能性を示唆している。1つ目の研究調査(研究A)では,異なる文化的言語的背景を持つ参加者との詳細なインタビューに基づいて,職場における力関係の相反する認識を分析した。音声録音され,文字起こしされたデータに基づき,労働者間の力関係の認識が検証され,特定された。インタビューデータを分析した結果,異なる言語的文化的背景を持つ参加者は,相互作用における力関係の性質について異なる認識をしていることが明らかになった。第2の研究(研究B)は,異なる組織環境を背景に持つ教師との詳細なインタビューに基づいて,教室内での学生中心の談話に関する認識を分析した。インタビューデータを分析したところ,さまざまな組織文化を持つ学校での経験を持つ教師達は,学生中心の談話を全く異なるように認識をしていた事が明らかになった。両研究の結果は,相互作用能力の向上が談話の性質に影響を与える可能性があることを示唆している。
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