広島外国語教育研究 20号
2017-03-01 発行

Creating Online English Materials for Medical Students

医学部生のためのオンライン英語教材の開発
Fraser, Simon 外国語教育研究センター 広大研究者総覧
Davies, Walter 外国語教育研究センター 広大研究者総覧
Tatsukawa, Keiso 外国語教育研究センター 広大研究者総覧
Enokida, Kazumichi 外国語教育研究センター 広大研究者総覧
本文ファイル
抄録
近年,日本の高等教育に従事している教員は,よりグローバルな課題や場面に対応できる教育内容を学生に提供する必要性をより認識しつつある。これは医学教育においても例外ではない。例えば,日本医学英語教育学会(the Japan Society for Medical English Education: JASMEE)は,日本の医学生の英語運用能力を国際的な医学英語教育基準に見合うレベルに引き上げるための指針を,2015年に発表した。このような背景もあり,広島大学医学部からは,医学生のいわゆる基本的な英語運用力を滋養するのではなく,より高度な(専門的な)英語力を養成するための支援を要請された。本プロジェクトは,医学部3年生を対象とした「医学英語集中講座」を企画・実践することによって得られた成果に基づいている。具体的には,医学生に対してより専門的な医学英語を提供するために「コーパス分析」を行い,それをもとに「使用頻度の高い語彙リスト」を作成し,それらをオリジナル教材の中核に据えた。

今回紹介する新たなプロジェクトは,本学でこれまでに実践されてきた,ICT活用を含む教材開発の知見を生かし,医学部生はもとより医療関係専攻学生にe-learningによる学習機会を提供することを目指している。つまり,教室内で学習したことをより定着させるために,オンラインによる医学英語教材の開発を行いたい。主として扱うのは「解剖学」の領域で,「生理学」「生化学」の要素も含むものである。本稿では,新プロジェクトにおける教材開発の企画経過の概要をまずは紹介し,その後,教材で扱う「内容」,取り組ませる「タスク・タイプ」,そしてウェブ配信により適したシステムのあり方について,どのように決定したかを詳述する。
権利情報
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