広島外国語教育研究 20号
2017-03-01 発行

Exploring Japanese Speakers’ Use of Japanese Words and Conversation Style in English Language Interactions

日本語話者の英語コミュニケーションにおける日本語使用と会話スタイルの考察
Song, Katherine 外国語教育研究センター
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抄録
日本語は,外国語を積極的に取り入れ,そしてそれらを日本語母語話者が普段に使用できるように変容してきた長い歴史を持っている。近年の最も影響力を持つ言語接触は,第二次世界大戦後の米国占領軍のアメリカ英語であり,昨今ではICT(情報通信技術)とポップ・カルチャーの普及である。2007年時点での推定では,日本語辞書の掲載語彙の約10%が外国語に語源を持つ「外来語」であり,その内の9割が英語に語源をもつとされている(Daulton, 2011)。このように標準日本語や借用語辞典に確固たる位置を占める外来語に加えて,「造語」や新たな「疑似英語」あるいは「和製英語」や「和製外来語」も多く見られる。それらの造語が英語に基づいていなかったり,あるいは英語母語話者には認知されないような変化をしたりしていても,日本人英語話者は異なる文化背景を持つ話者との英語コミュニケーションにおいてこのような造語を用いることは頻繁にある。本研究の目的は,英語コミュニケーションにおける日本人英語話者の日本語使用と日本語化された外来語に関する報告であるが,日本人大学4年生とインドネシア研究者の初対面における相互作用を詳細に考察することにより,日本人話者と非日本人話者の会話スタイルの違いに気付くことの重要性についても指摘をする。
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