地域経済研究 30号
2019-03 発行

シフト・シェア分析によるリーマン・ショック前後の産業特化 : 製造業トップ7都府県を対象として

An Analysis of the Industrial Specialization of 7 Prefectures in Japan before and after the 2008 Subprime Mortgage Crisis using the Esteban-Marquillas Shift-Share Methodology.
岡村 與子
本文ファイル
抄録
本稿では、『県民経済年報』が示す製造業の実質付加価値額の上位7都府県を対象に、リーマン・ショック前の2001年一2006年とショック後の2010年一2015年の2期間について、特化係数を観察した後、拡張型シフト・シェア分析を行った。特化係数の観察からは、対象とした都府県では、ショックの前後で産業構造が変化したとは見受けられなかったものの、シフト・シェア分析で実質付加価値額の伸び(変化)を分解すると、これらの産業はショック前には似通った要因で伸びを説明できていたものが、ショック後には地域ごと、産業ごとに異なる要因で説明されることが示唆された。また、特化係数が高く、競争優位の高い産業の存在する地域では、そのような産業の成長が全国の同産業の伸びよりも大きく、競争優位と産業の伸びの方向性が一致していることが示唆された。
キーワード
シフト・シェア分析
リーマン・ショック
産業構造
Shift-Share Analysis
Subprime Mortgage Crisis
Industrial Structures