地域経済研究 26号
2015-03 発行

人口構成の変化による普通交付税への影響 : 2020年における基準財政収入額・基準財政需要額の試算 <研究ノート>

Influences of population composition change to the local allocation tax grant : A trial estimation of basic fiscal demands and revenues in 2020
本文ファイル
抄録
全国の1,592市町村(東京23区と東北3県を除く)を対象に、2010年度の実績値をもとに、人口構成から基準財政収入額、基準財政需要額、地方消費税交付金を推定した。これらの推定式に国立社会保障・人口問題研究所による将来推計人口を代入して、2020年における市町村別の基準財政収入額・基準財政需要額ならびにその差額としての普通交付税相当額を推定し、類似団体別に集計した。消費税・地方消費税率以外に、税制改正による地方税収入への大きな影響はないと仮定した。

その結果、基準財政需要額は合計で19.4兆円から23.7兆円へ22.2%増加する。規模の大きい都市類型では高齢人口の増加とともに、基準財政需要額は大幅に増加する。その一方、生産年齢人口の減少に伴って基準財政収入額は合計で13.2兆円から12.6兆円へ4.5%減少する。普通交付税相当額は6.3兆円から11.1兆円へ76.2%増となり、基準財政需要額<基準財政収入額である不交付相当団体は67団体から16団体に減少する見込みである。しかし、生産年齢人口が実質的に増加すれば、基準財政収入額の増加により普通交付税相当額を縮小することができる。さらに合併市町村における普通交付税が非合併市町村並みに引き下げられれば、普通交付税相当額の合計は10兆円前後に抑制される。
キーワード
2020年
基準財政収入額
基準財政需要額
普通交付税
Basic fiscal demands
Basic fiscal revenues
Local allocation tax grant