地域経済研究 22号
2011-03 発行

道府県から市町村への権限移譲と財政的地方政府間関係 <論文>

Devolution from prefectures to municipalities and its influences on fiscal relationships between local governments in Japan
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抄録
2000年の地方自治法改正に伴い、都道府県から市町村に対して条例による事務処理特例、つまり権限 移譲が進められている。権限移譲に伴う交付金は、都道府県から市町村への権限移譲の状況を端的にあらわしている。今回の研究によると、道府県から市町村への権限移譲交付金は、2008年度に総額約76億円、1府県あたりでは1.7億円程度である(東京都、福井県、和歌山県を除く)。市町村合併が進展し、道府県・市町村の「純歳出比でみた小さな道府県」では、人口あたり交付金が全般に多く、権限移譲に積極的である。権限移譲に積極的であるかどうかは、当該道府県と市町村の財政力にも依存している。今後、基礎自治体の役割がますます重要になるなかで、地方財政の逼迫は、道府県から市町村への円滑な権限と財源の移譲にとって障碍となることが懸念される。
キーワード
権限移譲交付金
地方政府間関係
Grants for devolution from prefectures to municipalities
Fiscal relationships between local governments
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