地域経済研究 21号
2010-03 発行

市町村合併と「三位一体の改革」による地方財政への影響 : 人口あたり地方税・地方交付税・国庫支出金の変化とその要因 <論説>

An Analysis on the Change of Revenues in the Local Governments of Japan between FY 2002 and FY 2007 : Influences of the Municipal Mergers and the Reform of Local Public Finance
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抄録
市町村合併による地方財政歳出への影響に関する研究は多いが、歳入への影響に関する研究は少ない。本稿は、地方財政における地域間格差を確認したうえで、市町村合併と「三位一体の改革」をはさんだ2002年度と07年度における人口あたり地方税・地方交付税および国庫支出金の変化とその要因を分析した。その結果、①都市財政については、大規模グループで地方税の伸びが大きく、小規模グループでは合併効果により地方交付税の伸びが大きかったため、地域間格差はおおむね是正されたこと、②町村財政については、地方税のシェア拡大は地方交付税のシェア低下によって相殺され、大規模グループでは地方交付税がマイナスであったのに対し、小規模グループでは地方交付税が相対的に高水準を維持した結果、地域間格差の拡大をもたらしたこと、③都道府県財政については、大規模グループでは地方税のシェア拡大の度合いが大きかった半面、小規模グループでは地方税のシェア拡大が地方交付税と国庫支出金のシェア低下を補うに至らなかったため、地域間格差の拡大につながったこと、などが分かった。
キーワード
市町村合併
三位一体の改革
地域間財政格差
Mergers of cities and towns
Reform of local public finance
Regional differences in revenues
SelfDOI