地域経済研究 16号
2005-03-31 発行

東広島市における都市経済の成長分析 : 地域自立を巡る市町村レベルの経済分析について <論説>

Analysis of Urban Economic Growth in Higashihiroshima City : Economic Analysis at the Small Municipal Level Focused on Regional Independence
柴田 浩喜
本文ファイル
抄録
地域経済の自立性に関する議論が高まる中で、市町村レベルで地域経済の循環構造や固有資産・資源の分析・評価が求められるようになっている。しかし、市町村単位で利用できるデータが実際に分析を行う上での大きな制約となっている。

本研究では、東広島市の調査業務に基づいて整備した市の社会資本投資額、民間資本投資額、地域産業連関表等のデータを利用して、東広島市都市経済の成長分析を行うとともに、市町村レベルにおける成長分析の意義を考察する。これら資本投資額や市町村レベル(一部の政令市を除く)の地域産業連関表は既存の統計資料に利用できるものはない。

分析の結果、賀茂学園都市建設及びテクノポリス建設に基づく都市建設のプロセスであった東広島市の都市成長が、地域内発的で内生的な成長へと転換しつつあることが明らかになった。また、これにより、市町村レベルにおいても、資本ストック額や地域産業連関表に関するデータの整備と内発性・内生性のコンセプトに基づいた経済分析が、地域の経済的自立性を高める産業振興の方向を検討する上で重要であることを論じる。
キーワード
地域経済分析
地域産業連関表
社会資本
地域の自立
regional economic analysis
regional input-output table
infrastructural capital
regional independence
SelfDOI