地域経済研究 15号
2004-03-31 発行

日本における都市の階層性と空間構造 : 「規模」と「距離」による都市間構造分析 <論説>

Spatial Structure and Hierarchy of Cities in Japan : An inquiry into the structure of cities by size and distance
吉村 弘
山根 薫
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抄録
日本の都市の空間的配置(都市間構造)には規則性があるように見える。また、都市の立地や規模の分布に関する研究には、「距離」と「規模」の関連を示唆するものも多い。

そこで本稿では、都市の空間的配置の規則性について、都市規模と都市間距離を明示的な変数として実証を試みる。分析のツールとして、「自都市圏より規模の大きい都市圏のうち、最も距離の近い都市圏」(直近大都市圏)を設定し、それと都市規模の関係を中心に考察する。その結果、以下の3点に要約されるように、日本の都市間構造にとって規模と距離が重要な規定要因であることがわかる。

1) 日本の都市圏のおおまかな階層構造を、直近大都市圏を結ぶことで表すことができる。

2) 直近大都市圏距離とその順位には、ランク・ディスタンスルールというべき規則性がある。

3) 自都市圏規模は、都市圏間距離と直近大都市圏規模によって規定される。直近大都市圏に対しては距離に関して競合関係、規模に関して補完関係があり、また、直近中枢都市圏および東京都市圏に対しては距離に関して補完関係がある。
キーワード
都市規模
都市間距離
都市間構造
city size
inter-city distance
structure of cities
SelfDOI