地域経済研究 13号
2002-03-31 発行

地域性と顧客満足に基づいた小売戦略の検討 : 季節要因とセグメントからの検討 <研究ノート>

Business Strategies of the Regional Retailer Based on Regional Factors and Customer Satisfaction : A Study of Seasonal Factors and Several Segments
進藤 綾子
戸梶 亜紀彦
本文ファイル
抄録
経営における「顧客満足」の概念が1950年代にドラッカーによって初めて提示され、さまざまな企業において核となる戦略のひとつとして浸透してから久しい。現在の「顧客満足」は、「利潤」ではなく、「顧客創造と維持」こそが、企業の存続につながるという考え方が主流である。本研究では、東広島市の中心市街地に立地する小規模小売店を対象とし、その店舗における「顧客満足」を構成する内容を図るため、季節ごとに行った来店客へのアンケート調査をもとに、分析を行った。因子分析の結果、四季を通じて挙げられた因子は、「店舗快適性」「接遇」「店舗の感性」の3因子で、これらは、この店舗に対する満足度を規定する主要な要因であることが示された。年代別に検討すると、若年層と「接遇」、中高年層と「価格」という関連、季節ごとに検討すると、冬季において「雑貨」、「衣料品」の因子等、が特徴として得られたため、現代のマーケティング的視野を考慮して具体的な戦略構築を検討した。その際、東広島市が、広島県下では数少ない成長を続ける一方、中心市街地空洞化問題を抱える新興都市であるという背景を考慮して、小規模小売店における「顧客の創造と維持」についての検討から、地域における小売店の意義についての考察を行った。
キーワード
顧客満足
中心市街地
地域における小売業の意義
customer satisfaction
central downtown area
the meaning of a regional retailer
SelfDOI