広島大学水畜産学部紀要 8巻 2号
1969-12-30 発行

福山地区市販「牛乳」の品質調査結果

Composition of market milk in Fukuyama
吉田 繁
本文ファイル
抄録
 福山地区で市販されている「牛乳」について昭和44 年3月から6月まで6製造工場26 試料についてその一般組成を厚生省令「乳及び乳製品の成分規格K関する省令」に従って品質検査したところ以下に記すような結果が得られた.
(1) 26 試料の「牛乳」のうち乳脂肪分が3.0% 以上と云う成分規格の基準に満たないもの5,無脂乳固形分が8.0%以上と云う基準に満たないもの8,乳脂肪分,無脂乳固形分共に基準に満たないもの1であり, 26 試料のうち14 試料が成分規格に違反していた.
(2) 我国のホルスタイン乳の蛋白質含量が2.9% であるのに対し, 3.46% に及ぶ高蛋白質含量の「牛乳」,乳糖含量が4.5% であるのに対し3.74% の低乳糖含量の「牛乳」,灰分合量が0.7% であるのに対し0.47% の低灰分含量の「牛乳」がみられた.