広島大学水畜産学部紀要 7巻 2号
1968-09-30 発行

Studies on deep-freezing preservation of chicken semen : II. On the progeny test by making use of freezing fowl semen

鶏精液の凍結保存に関する研究 : II. 凍結精液による後代検定
Watanabe, Moriyuki
Irie, Kazumasa
Sakabe, Takashi
本文ファイル
抄録
 -79℃で3ヵ月間凍結保存した精液を用いて人工受精し, 得られた白レグ雄鶏の精液の一般性状を調べ,更にこの雄鶏を白レグ雌4羽に交配してその受精率,ふ化率,ふ化雛の性比および生時体重等を調べ,引きつづき雛の発育状態を観察した結果は次の如くである.
1. 凍結精液よりふ化した雄鶴のー射精時当りの平均射精量は0.13±0.06 ml. であった.
2. 精子濃度は1mm3 当り平均4.12±1.22百万でー射精当りの総精子数は0.543±0.310 十億であった.
3. 採取精液のpHは平均7. 18±0.19 であった.
4. 採取精液中の畸形精子の割合は平均11. 0±6.3% であった,
5. -79℃で3ヵ月間凍結保存した精液からふ化した雄鶏を白レグ雌4羽に交配した場合, 交配後2週間の平均受精率およびふ化率はそれぞれ78.8% ,53.9% であった.
6. 上述の交配試験の結果得られた雛14 羽の性比は8♂♂ : 6♀♀で雄鶏がやや多いように思われる.
7. ふ化雛の初生体重は平均43.03±1.82g で従来の白レグ雛の平均初生体重37.5 g 1亡くらべて約16%増重の雛が得られた.
8. 得られた雛はいずれも極めて活潑で,普通の卵からふ化した雛とくらべて何等異なるところがなく順調な発育をつづけている.