広島大学水畜産学部紀要 5巻 2号
1964-12-20 発行

35SによるアサクサノリPorphyra tenera及びアオサUlva pertusaの硫黄の吸収に関する研究

Studies on the sulfur uptake by porphyra tenera and ulva pertusa, using 35S
佐藤 孜郎
伊藤 啓二
松本 文夫
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抄録
 アオサを35SO4,添加海水で、培養し熱水可溶,不溶, 80%アノレコール可溶,不容の各成分への硫黄の移行を時間的lこ追究した.またアサクサノリ及びアオサを同様に48時間培養し,同じく各成分への硫黄の移行を調べ,更にアノレコール可溶部分については, イオン交換樹脂を用いacidic,basic 及びneutral の3 fraction に分割し,各fraction における硫黄の動向について考察した.
① アオサでは硫黄の大部分は熱水可溶部及びその80% アノレコール不溶部にかなり短時間に入り24時間乃至48時間後lこはほぼ平衡に達する.
② 80%アノレコール可溶の部分ではやや異なり,培養開始後24時間までは比絞的緩慢であるが,その後はかなり大きく増加する.
③ アサクサノリ,アオサいずれも80%アルコール不溶の部分に多く吸収され, 80%アノレコール可容の部分ではアサクサノリの方がアオサに比して少い.
④ このfraction にはtaurine,cysteic acid, cysteinolic acid などのようなアミノスルフォン酸の存在が認められ,それらへの移行が考えられるが確認は出来なかった.