広島大学水畜産学部紀要 5巻 1号
1963-12-20 発行

フィッシユソルプルの化学的研究I. : 市販ソルブルのビタミン含量およびアミノ酸組成について

Chemical studies on fish solubles I. : Vitamin contents and amino acid composition of commercial fish solubles
伊藤 啓二
佐藤 孜郎
本文ファイル
抄録
(1) 市販フィッシユソルプノレ7種についてそれらの一般分析,窒素分布,ビタミン含量,アミノ酸組成等の測定を行なって,その栄養価値を比較検討した.
(2) 窒素分布は,一般に水溶性, 5% TCA可溶性窒素ともに総窒素の80%以上であるが, 80% EtOH可溶性窒素は50%程度を占めるにすぎない.
(3) ビタミン含量は無水物g当りB2 0.8~2 1.5γ, B6 0 .4~8.1γ, pantothenic acid 5.4~76.4γ, niacin 149~1120γ, biotin 19.4~2110mγ, B12 218~3930mγ, choline 331~6120γと製品により相当な差がある.
(4) 遊離アミノ酸量はTCA可溶部の5%程度のものがl例,ほぼ50%遊離化されているものが1例で,他はその中間であり,概して遊離アミノ酸は少い.
(5) アミノ酸組成からは製品を3種にわけられるようである.すなわち. (a) TCA可溶部がコラーゲンのアミノ酸組成に ,沈澱部が肉蛋白のそれに類似するもの. (防両画分ともコラーゲン類似のもの,(c) 両区分とも肉蛋白類似のものである.試料A, B, Eは(a)に,G は(b)に,Cは(C)に 相当した.
(6) したがって,ソルプルの栄養価値の評価ならびに品質の判定には,ビタミン含量とともに,そのアミノ酸組成を知らねばならない.
内容記述
本研究費の一部は文部省科学試験研究貸補助金によったものである.