広島大学水畜産学部紀要 14巻 1号
1975-08-30 発行

Studies on Carotenoprotein in Aquatic Animals : V. Thermal Reddening of Exoskeleton of Crayfish (Procambarus clarkii)

水産動物のカロチノプロテインに関する研究 : V. アメリカザリガニ甲殻の加熱赤変について
Nakagawa, Heisuke
Kayama, Mitsu
Asakawa, Suezo
本文ファイル
抄録
甲殻を種々の条件下で加熱し,カロチノイド含量,及び組成の変化を調べ,甲殻の赤変との関係について論じた。

甲殻の赤変はカロチノイドと蛋白質の結合の解裂によってのみ生ずるものではなく,なんらかの蛋白質部分の変化による色素蛋白質の赤変によっても生ずると考えられる。

甲殻を加熱することによりアスタシンの増加は認められず,他のカロチノイド成分より優先的に分解を受けることを認めた。