広島大学水畜産学部紀要 11巻 2号
1972-12-20 発行

Studies on Rainbow Trout Egg (Salmo gairdnerii irideus) : IV. Changes of Yolk Content During Embryogenesis

虹鱒卵の生化学的研究 : IV. 胚発生過程における卵内容物の変化
Nakagawa, Heisuke
Tsuchiya, Yasuhiko
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抄録
虹鱒卵の未受精期から受精後45日迄の各発生段階における水分,脂質,蛋白質および非蛋白質成分について分析を行った.

卵黄内容物は主として孵化後に大きく変化する.蛋白質は分解され利用されるまで非蛋白態窒素化合物として貯えられる.卵黄蛋白質の電気泳動的観察では,三成分の蛋白質は全発生過程を通じ約83:11:6の割合を示し,著しい変化は認められなかったことから,これらの蛋白質は均等に分解されてゆくと考えられる.

孵化後一時的にリポ蛋白質の脂質部分が蛋白質部分より選択的に分解・利用される時期のあることを認めた.

油球の減少は全発生期間を通じ緩慢であるが,リポ蛋白質の脂質の減少は著しく,油球より利用度の高いことを認めた.