広島大学心理学研究 12号
2013-03-31 発行

感謝が生じやすい状況における感情体験の特徴 <論文>

Features of emotional experiences in the situation arousing the feeling of gratitude
蔵永 瞳
樋口 匡貴
本文ファイル
抄録
本研究の目的は,感謝が生じやすい状況と生じにくい状況を明らかにした上で,それらの状況における感謝の感情体験の違いを検討することであった。482 名の日本人大学生を対象とする調査の結果,感謝が生じやすい状況は,他者から直接支援を受けるような状況や,他者に負荷がかかることで間接的に支援を受けるような状況であることが示された。これに対して,個人をとりまく状態が好転するような状況や,一見大きな変化のない平穏な状況では,感謝が生じにくいことが示された。さらに,感謝が生じやすい状況では,感謝の肯定的内容(満足感)と非肯定的内容(申し訳なさ)がいずれもある程度強く経験されているのに対して,感謝が生じにくい状況では,そのうちどちらかが経験されていなかったり,どちらの感情体験も弱いことが明らかとなった。
キーワード
感謝
援助
ポジティブ感情
申し訳なさ
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