廣島大學經濟論叢 44巻 1-2号
2020-11-10 発行

雇用契約は売買契約とどう違うのか : Simon (1951) “A Formal Theory of the Employment Relationship”のレビュー

What Is the Difference between an Employment Contract and a Sales Contract ?: A Review of Simon (1951) “A Formal Theory of the Employment Relationship”
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抄録
雇用契約は、非常に、特殊である。契約を締結した時点では、なんの交換も行われない。締結後に初めて、労働力が行使され、その対価として、賃金が支払われる。しかも、労働者の労働力の行使は権威による命令に従いなされる。したがって、そこでは、売買契約とは異なる暗黙の契約が多々みられることになる。本稿では、売買契約と雇用契約との違いが明確にされる。また、この違いを明らかにするために、公式モデルが展開される。経済合理的行動の定義を導入することで、どのような条件の下で、雇用契約が売買契約よりも選好されるのか、また、雇用契約の中で雇用者の権威にどのような制約が置かれるのかが明らかにされる。さらに、より一般的に、不確実性の下での契約関係が確実性の下での契約関係と比較され議論される。
内容記述
日本学術振興会の学術研究助成基金助成金の資金援助(課題番号:26380462)に深く感謝いたします。本稿は、同研究プロジェクトの遂行にあたりなされた文献レビューの一部である。本稿は、主として、Herbert A. Simon, “A Formal Theory of the Employment Relationship,” Econometrica, Vol. 19, No. 3, 1951, pp.293-305をレビューしたものである。
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