本研究の目的は,家庭教育の重要な役割である“習慣”に着目した取組を「これからの学校保健に求められる養護教諭の役割」という視点で実施し,その取組の成果と課題について考察することである。子どもたちの日頃の様子から“姿勢”の習慣を課題として取組を実施し,成果と課題を明らかにした。成果としては,本園の幼稚園歯科医と課題を共有し,関連する内容の歯科講話を依頼したことで,保健指導と同じ目的の歯科講話を実施していただくことができ,養護教諭の役割であるコーディネーター力が重要になると感じた。また,保健指導は子どもたちが“姿勢”を意識するきっかけとなり,変容がみられる子どももいたことから保健指導の重要性を認識することができた。本研究では「姿勢を意識させる」ことを中心に指導したが,今後体幹を鍛える運動を遊びの中で取り入れるなど担任等との連携を組織的に推進していきたい。