広島大学総合博物館研究報告 12号
2020-12-25 発行

斜面崩壊による古災害を記録したディザスターマップの作成 : 平成30年7月豪雨の広島県南部を対象に

Mapping of the 2018 Heavy Rain Disaster in the Southern Part of Hiroshima Prefecture
後藤 秀昭 大学院人間社会科学研究科 広大研究者総覧
竹内 峻
山中 蛍
本文ファイル
抄録
これまでに発生した土砂災害,洪水,地震,津波などの災害の様子を示した地図をディザスターマップ(災害記録地図)と呼ぶことを提案し,その一例として平成30年7月豪雨直後から行った災害を記録する活動内容を報告した。平成30年7月豪雨によって広島県南部では多数の斜面崩壊が発生し,甚大な被害が生じた。広島大学の調査団を中心に,豪雨直後からその後約1年半に渡り,災害の情報を整理し,被害の様子を記録するディザスターマップの作成を行ってきた。具体的には地理情報システム(GIS)を用いて斜面崩壊の発生状況を示す地図や,被災の様子を記録した写真を撮影位置に配置した地図の作成である。本稿ではこのようなディザスターマップの作成経緯や内容などの記述に加え,今後の防災教育などにおいてのこれらの地図の活用の可能性について予察的な考察を行った。本稿では,過去のすべての災禍を「古災害」(paleo-disaster)と呼ぶことを提案した。ディザスターマップの作成を含め,過去の災禍についてそれぞれの広がりや履歴が明らかにされる研究が進展することを期待したい。
キーワード
ディザスターマップ
古災害
災害記録写真
地理情報システム(GIS)
防災教育
平成30年7月豪雨
disaster map
paleo-disaster
photography recorded disaster
Geographical Information System (GIS)
disaster prevention education
the Heavy Rain Event of July 2018
権利情報
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