広島大学総合博物館研究報告 11号
2019-12-25 発行

東広島市豊栄町におけるオオサンショウウオ保護活動への住民参加の可能性と課題

The possibilities and problems associated with residents’ participation in conservation activities for the giant salamander Andrias japonicus in Toyosaka, Higashi-Hiroshima, Japan
毛 慧敏
淺野 敏久 大学院総合科学研究科 広大研究者総覧
本文ファイル
抄録
野生生物との共生に向けて,住民参加の必要性が重視されている。本研究では,東広島市豊栄町におけるオオサンショウウオの保護活動を事例として,この活動への住民参加の可能性と課題を検討するために,住民のオオサンショウウオや保護活動に対する意識を明らかにする。そのために,豊栄町の全世帯を対象とするアンケート調査を実施した。また,同種の意識調査が2013年に行われていることを鑑み,活動が始まった当初からの住民意識の変化についても合わせて検討した。これまでの保護活動や普及啓発活動により,住民のオオサンショウウオに対する認知度は高まり,見るなり学ぶなりといった経験を有する人が増えている。保護活動についても肯定的に捉える人が多数を占める。しかし,現状では関心を高め,活動を好意的に捉えるところにとどまっており,保護につながる何らかの活動に自ら参加したり,参加したいと思ったりするには至っていない。今後,教育・普及活動を通じて当事者意識を醸成する仕組みや活動参加への働きかけを強めていくことが課題である。
キーワード
オオサンショウウオ
保護
アンケート調査
住民意識
東広島市豊栄町
giant salamander (Andrias japonicas)
wildlife conservation
questionnaire survey
resident awareness
Toyosaka
Higashi-Hiroshima city
権利情報
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