生物圏科学 : 広島大学大学院生物圏科学研究科紀要 54巻
2015-12-25 発行

広島県太田川におけるアユ親魚群の由来判別

Discrimination of stock origin of spawning population of ayu Plecoglossus altivelis altivelis at the Ota River, Hiroshima Prefecture
甲田 和也
玉森 千晴
合戸 賢利
山本 雅樹
高山 翔
本文ファイル
抄録
太田川下流域で採集したアユ産卵群の由来判別を外部形態および耳石Sr:Ca比分析で行った。太田川にて放流された人工種苗の耳石Sr:Ca比のチャートパターンは耳石中心から300μmで減少が認められ,耳石中心から400μm以遠で比が減少する天然型と異なっていた。耳石Sr:Ca 比のチャートパターンに基づくと,産卵群への人工種苗の混入率は28%と考えられた。採集した産卵群の側線上方横列鱗数は13~26枚(n=173)で,側線上方横列鱗数が17枚以下を人工種苗,18枚以上を天然アユと仮定すると,産卵群への人工種苗の混入率は31%と見積もられた。太田川産卵群では概ね3割が放流された人工種苗であると考えられた。
キーワード
アユ
太田川
産卵群
耳石Sr:Ca比
Plecoglossus altivelis altivelis
Spawning population
Ota River
Otolith Sr:Ca ratio