生物圏科学 : 広島大学大学院生物圏科学研究科紀要 52巻
2013-12-25 発行

Trophic status of 24 aquatic species in Hiroshima Bay inferred from stable isotope ratio

炭素窒素安定同位体比を用いた広島湾の海産生物24種の栄養段階の推定
Ahmad-Syazni, Kamarudin
Yamamoto, Masaki
Tahara, Naoki
Tomano, Satoshi
Ishihi, Yuka
Tokuda, Masaharu
本文ファイル
抄録
本研究は広島湾に生息する魚類や頭足類などの栄養段階を炭素・窒素安定同位体分析を用いて明らかにした。分析した魚類の中で最もδ15N値が低かったのはカタクチイワシとサヨリの14.4‰で,逆に高かったのはカサゴの16.8‰であった。δ13C 値が低かったのはサヨリとスズメダイの-17.6‰で,高かったのはマダイとシロギスの-15.3‰であった。頭足類を加えると,アオリイカのδ15N 値とδ13C 値は最も高く,それぞれ17.3‰と-14.8‰であった。このような種間の栄養段階の違いは,食性や栄養源の違いを反映していると考えられた。本研究結果は,瀬戸内海でも屈指の漁場として知られている広島湾において,魚類資源の持続的利用を行うために有益な知見となるであろう。
キーワード
Finfish
Hiroshima Bay
stable isotope analysis
trophic level
安定同位体分析
栄養段階
魚類
広島湾