三重県南伊勢町地先の北太平洋で養殖されていたカワハギStephanolepis cirrhifer および大分県佐伯市上浦地先と蒲江地先の豊後水道でそれぞれ養殖されていたカワハギとウマヅラハギThamnaconus modestusの鰭から寄生性カイアシ類Peniculus minuticaudae Shiino, 1956の雌成虫を採集した。これは本寄生虫の養殖魚類および養殖カワハギ・ウマヅラハギからの初記録であるとともに,養殖魚類にペンネラ科カイアシ類の寄生を認めた2度目の事例である。本寄生虫は胸鰭と第2背鰭に多く見られ,次いで尾鰭と臀鰭の順に多く寄生していた。