生物圏科学 : 広島大学大学院生物圏科学研究科紀要 47巻
2008-12-20 発行

太田川河口域における小型曳き網のスズキ仔稚魚採集効率の推定

Estimation of catch efficiency of a small seine for larval and juvenile Japanese sea bass, Lateolabrax japonicus, in the Ohta estuary
岩本 有司
森田 拓真
上村 泰洋
平井 香太郎
本文ファイル
抄録
河口域における魚類群集の主要構成者であるスズキ仔稚魚に対する小型曳き網(幅2.3m,高さ1m)の採集効率を,地曳き網(幅16m,高さ1m)による採集結果と比較することにより推定した。2008年3月21日と4月7日に太田川放水路感潮域において合計15回の曳網を行い,合計1,502個体(標準体長14.5-24.0mm)のスズキ仔稚魚を採集した。地曳き網の網目からの逸出が生じる体長16mm未満と,個体密度が著しく低下する23mm以上については解析対象とせず,地曳き網による採集効率を100%と仮定した。体長1mmごとに区分した分布密度を採集具間で比較した結果,小型曳き網による体長16mm以上18mm未満のスズキ仔稚魚採集効率は約100%と推定された。体長18mm以上23mm未満では採集効率(C, %)が体長(L, mm)に比例して直線的に減少した(C=-17.2*L+388.8,n=11,r2=0.77,p=0.0004)。
キーワード
スズキ
仔稚魚
採集効率
小型曳き網
Japanese sea bass
larvae and juveniles
catch efficiency
seine