Musical Expressions of "Hiroshima" in Aaltonen’s Second Symphony "Hiroshima"

音楽文化教育学研究紀要 24 号 21-29 頁 2012-03-22 発行
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ファイル情報(添付)
MusicCultEduc_24_21.pdf 1.55 MB 種類 : 全文
タイトル ( eng )
Musical Expressions of "Hiroshima" in Aaltonen’s Second Symphony "Hiroshima"
タイトル ( jpn )
アールトネンの交響曲第二番"Hiroshima"にみられる「ヒロシマ」の音楽表現
作成者
Notohara Yumi
収録物名
音楽文化教育学研究紀要
Bulletin of music culture education
24
開始ページ 21
終了ページ 29
収録物識別子
[ISSN] 1347-0205
[NCID] AA11546850
抄録
人類史上初の核兵器被害を受けた都市,「ヒロシマ」については,これまで数多くの内外の作曲家によって作品の主題に取り上げられている。その数は,戦後半世紀間に創作された作品だけでも,少なくとも500 曲以上にのぼる。しかしながら,「ヒロシマ」についての具体的な音楽表現法については,これまでほとんど顧みられることがなかった。そこで本論では,「ヒロシマ」 の音楽表現法の一事例として,フィンランドの作曲家,エルッキ・アールトネン(Erkki Aaltonen, 1910-90)の交響曲第二番"Hiroshima"を取り上げた。この作品は,被爆4年後の1949年に作曲され,同年ヘルシンキで世界初演された作品で,純器楽形式によって世界で初めて「ヒロシマ」 を表現したものとして非常に重要である。
本論では,1955年の日本初演時のプログラムなど作曲者による作品解説の解読に楽曲分析を交えながら,アールトネンによる「ヒロシマ」の音楽表現について考察した。まず,未だ研究調査の行われていないアールトネンの創作活動を示した上で,その活動における本作品の位置づけを行った。次に,本作品の全体構造について,作曲者自身による解説を中心にまとめた。その上で,アールトネンの「ヒロシマ」の音楽表現法として本論が注目した2つの技法,標題的技法と主題変容技法について具体的に提示した。とりわけ後者による音楽表現が,その後の「ヒロシマ」の表象においてしばしばみられる「破壊から復興へ」という「ヒロシマ」 の通時的表現をすでに内包していることを最後に指摘した。
NDC分類
音楽 [ 760 ]
言語
英語
資源タイプ 紀要論文
出版者
広島大学大学院教育学研究科音楽文化教育学講座
発行日 2012-03-22
出版タイプ Version of Record(出版社版。早期公開を含む)
アクセス権 オープンアクセス
収録物識別子
[ISSN] 1347-0205
[NCID] AA11546850