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ID 23482
file
Thumnail 40-1169.pdf 1.91 MB
title alternative
アユのビブリオ病 <総説>
creator
Muroga, Kiyokuni
Egusa, Shuzo
NDC
Fishing industry. Fisheries
abstract
アユ(Plecoglossus altivelis)のビブリオ病はVibrio anguillarumを原因とする細菌性疾病であり、アユ養殖においては無論のこと、わが国の魚類養殖における最も被害の大きな疾病の一つに挙げられる。1967年に本病の発生が最初に報告されて以来、この20年間に本病およびその原因歯としてのV. anguillarumに関し種々の研究がなされてきた。それらの成果を踏まえて、わが国では最初の魚類用ワクチンとして、本病に対する予防ワクチンが間もなく市販されるものと予測されるが、ここではこれまでに得られた本病に関する知見を整理してみた。

本病に罹ったアユより分離されたV. anguillarumはアユのみでなくブリなどの海産魚やウナギにも病原性を示すが、それらの魚種の中ではやはりアユが最も高い感受性を示す。血清学的には3つの0血清型が存在し、特に淡水池で養成中のアユ病魚より分離される菌株のほとんどはI-O-1型に属する。

本病は季節、環境、宿主の月令などにほとんど関係なく発生する。本病の感染源としては、淡水養殖過程に発生する場合は保菌魚が、海水中の種苗生産過程に発生する場合はワムシやブライン・シュリンプといった餌料生物が、それぞれ挙げられている。V. anguillarumのアユへの侵入門戸は皮膚であるとされているが、感染成立の機序については更に詳細なる検討が必要である。

本病の治療のためにサルファ剤や抗生物質の経口投与がなされてきたが、1973年より薬剤耐性株の出現により化学療法が困難な状況になり、1975年頃より予防ワクチンの開発のための研究が始められた。その結果、本病のホルマリン死菌あるいは抽出LPSを抗原とした経口免疫法、浸漬免疫法およびスプレー免疫法のいずれもが実験的には極めて有効であることが確かめられた。

今後は実際の養殖場における予防ワクチンの有効性について追跡するとともに、予防免疫におよぼす薬剤投与の影響、あるいは仔稚魚期への応用などについて更に検討される必要があるものと考えられる。
journal title
Journal of the Faculty of Applied Biological Science, Hiroshima University
volume
Volume 27
issue
Issue 1
start page
1
end page
17
date of issued
1988-07
publisher
広島大学生物生産学部
農林水産研究情報センター
issn
0387-7647
ncid
SelfDOI
language
eng
nii type
Departmental Bulletin Paper
HU type
Departmental Bulletin Papers
DCMI type
text
format
application/pdf
text version
publisher
department
Graduate School of Biosphere Science
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