中等教育研究紀要 /広島大学附属福山中・高等学校 Volume 36
1996-03-11 発行

『着衣泳』指導について 第III報 : 着衣泳を子どもたちにどう教えるか

大林 一朗
梶原 久巳
房前 浩二
宇田 光代
山下 理子
file
description
当校では,開校以来1年生から5年生までに,「一定の距離を合理的なフォームで速く泳ぐことができるようになる」という競技水泳指導の観点を重視した指導を行ってきたが,高校卒業後はまとまった形での水泳指導を授けることはないであろうと思われるので,一般生活の中での水泳という観点も不十分ながら生かすように工夫し,6年生では,海浜等での実用的な泳ぎとして利用価値の高い横泳ぎと救助法の一部を指導してきた。しかし,1982年から「学校体育を生涯スポーツの視点」から検討していく過程で,今までの水泳指導のあり方にも疑問を感じるようになり,再検討した結果,1992年に「水の事故から命を守るための水泳指導」という立場に立った着衣泳の授業を一部の学年に対して試みた。授業後のアンケート調査では,多くの生徒が「全ての生徒が体験すべきである」と答えていた。生徒達は,『着衣泳』学習を体験したことで,万が一水の事故に遭ってもある程度自分の命を守る方法を体得したようではあるが,その指導のあり方については課題も多く,今回は全学年を対象に授業を行い,そのあり方を検討した。
SelfDOI