学習システム研究 5号
2017-03-31 発行

シカゴ大学実験学校におけるデューイ教育思想の継承と美術教育の今日的意義 : ジーナ・アリシア教諭による講演を踏まえて

Inheritance of Dewey’s philosophy of education in art education at the University of Chicago Laboratory Schools and today’s significance : Critical review of Gina Alicea’s speech
中村 和世 大学院教育学研究科 広大研究者総覧
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抄録
 本稿は,学習指導要領の次期改訂に向けて文部科学省から出された方向性を踏まえて,わが国の学校教育におけるこれからの美術教育のあり方を考えるために,シカゴ大学実験学校で行われている21 世紀型学習について検討することを目的とする。検討に際しては,2016 年7 月2 日・5 日に広島大学学習システム促進研究センター(RIDLS)主催で開催された「アメリカの教育改革と学校教育の再設計-シカゴ大学実験学校の21 世紀型学習-」をテーマとした講演会において,ジーナ・アリシア教諭の講演「芸術による体験学習」で紹介された事例を,デューイの教育思想との関連性を踏まえながら分析した。シカゴ大学実験学校の美術教育は,①体験と結びついた美的リテラシーの育成を図る学習の推進,②リフレクションが伴う創造的思考を通して思想・感情の育成を図る学習の推進,③社会との有機的な接続を図る学習の推進,から特徴づけることができ,結論では,教育課程企画特別部会の「論点整理」に示された教育課程の構造的な見直しの柱となる3 つの資質・能力である「個別の知識・技能」,「思考力・判断力・表現力等」,「人間性や学びに向かう力等」との関連において,シカゴ大学実験学校の美術教育の今日的意義を考察した。
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