学習システム研究 2号
2015-03-31 発行

漢文を「読む」「理解する」ための学習過程の探究 : 富永一登「『孤』を用いた文学言語の展開-陶淵明に至るまで-」を手掛かりに

An Exploration of Learning Processes for “Reading” and “Understanding” the Chinese Classics : Through the Analysis of an Expert Thinking in Kazuto Tominaga’s “Progressing of Literary Language that Uses ‘Hu’ up to Tao Yuanming”
大野 綾香
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抄録
どうすれば高校生は漢文を読めるように,そして,理解できるようになるのだろうか。また,そのために教師はどのような指導をすればよいのだろうか。この問いに対する1つの答えを得るために,研究論文の構成・構造の分析や関連専門科学の基礎概念・基礎理論による読解を通して研究論文の作成過程を導き出し,学習者の学習過程への変換を試みる。対象の研究論文は,富永一登「『孤』を用いた文学言語の展開―陶淵明に至るまで―」(『未名』22号, 2004)である。結果,研究者の学習過程を7段階で示し,各過程における具体的な思考法を整理することができた。これを踏まえて,高校生が自ら漢文を「読む」「理解する」ことができるよう導くための教材開発のあり方を提案している。中でも鍵となるのは,学習者はもちろん,教師が作品に「興味を持つ」ことである。これまで実践されてきた漢文の授業をふり返ると,表面的な読み取りにとどまり,本文を深く読むという段階にまで進んでいないのが実情であった。本稿では,従来の漢文学習の抱える課題を克服する1つのヒントを見出した。
キーワード
漢文
理解のための方法(理解方略)
学習過程
興味
Chinese Classics
Comprehension Strategies
Learning Process
Interest
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