初等教育カリキュラム研究 6号
2018-03-31 発行

判断が流動的な社会問題を多面的・多角的に考え続ける態度を育む「議論活動」の検討 : 我が国の食料自給率をめぐる議論活動の分析を通して

Developing Critical Thinking and the Ability to Think from Multiple Perspectives Using Class Discussion Activities about Controversial Social Issues
大村 龍太郎
本文ファイル
抄録
本研究の目的は,小学校社会科学習において,判断が流動的な社会問題を多面的・多角的に考え続ける態度を育むための議論活動の仕組み方や手立てを検討することである。判断の根拠となる要素が多様かつ社会情勢で変化しやすかったり,重視する要素の違いが判断に大きく影響したりする社会問題の場合,問題に対する判断(結論)はその時々で流動的である。よって,ある時点での判断力だけでなく,多面的・多角的に考え続ける態度の育成が必要となる。
食料自給率をめぐる議論活動の実践をもとに検討した結果,「議論活動において一人一人の児童が多面的・多角的に考えられるように,各自の主張やその根拠である視点や視座を交流したうえで,他者から得た別の視点や視座で考えなおすことを促す発問を行う」「児童が自分の考えを見つめなおす契機となる新たな視点や視座を生み出す資料提示を行う」などを含む議論前,議論中の5点の手立てが有効であるといえる。
キーワード
社会科学習
多面的・多角的に考える
議論
公民としての資質・能力
態度形成
social studies
think from multiple perspectives
discussion
citizenship
develop an attitude
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