広島大学大学院生物圏科学研究科瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター報告 16号
2018 発行

福岡県曽根干潟におけるカブトガニ幼体の密度と底質の物理環境特性

Density of juveniles of tri-spined horseshoe crab Tachypleus tridentatus and characteristics of sediments in the Sone Estuary, Fukuoka, Japan
飯田 健
近藤 裕介
米谷 まり
樫本 賢一郎
藤 太稀
斉藤 英俊 大学院生物圏科学研究科 広大研究者総覧
林 修
高橋 俊吾
大塚 攻 大学院生物圏科学研究科附属瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター 広大研究者総覧
本文ファイル
抄録
2017年7月25–27日の大潮最干時刻に福岡県北九州市曽根干潟において,大野川河口,貫川河口,貫川河口−朽網川河口中間点,朽網川河口の底質上に存在するカブトガニ幼体密度を目視よって測定した.幼体は貫川河口付近から沖に向って約300mまでの範囲及び貫川河口−朽網川中間地点にて確認され,その密度は0.063–1.000個体 /m²であった.出現した幼体の前体幅は17.0–60.5 mm(n = 27)であり,第4–8脱皮齢に相当する.粒度分析の結果より,大野川河口は細砂,貫川河口は細粒砂~中粒砂,貫川河口−朽網川河口中間地点は極細粒砂,朽網川河口は極粗粒砂に分類される底質であることが分かった.各調査地点において底質硬度・全硫化物量・強熱減量を測定したところ,いずれも幼体密度との相関はみられなかった.貫川河口域の底質の粒度より算出した中央粒径値は,2016年7月16日に同地点で採取した底質の中央粒径値とは大きく異なっており,貫川河口域での底質環境の変化が示唆された.
内容記述
本研究の一部は公益財団法人福武財団「瀬戸内海文化研究・活動支援助成」によって行われた.
キーワード
カブトガニ
幼体
密度
底質特性
曽根干潟
tri-spine horseshoe crab
juvenile
density
sediment
Sone Estuary