大学生における友人関係と自我同一性との関連 <論文>

広島大学心理学研究 9 号 207-216 頁 2010-03-31 発行
アクセス数 : 5453
ダウンロード数 : 6095

今月のアクセス数 : 14
今月のダウンロード数 : 33
ファイル情報(添付)
HPR_9_207.pdf 4.61 MB 種類 : 全文
タイトル ( jpn )
大学生における友人関係と自我同一性との関連 <論文>
タイトル ( eng )
The relations between friendship and identity in university students
作成者
吉田 愛
収録物名
広島大学心理学研究
Hiroshima Psychological Research
9
開始ページ 207
終了ページ 216
収録物識別子
[PISSN] 1347-1619
[EISSN] 2759-0968
[NCID] AA11616129
抄録
本研究では, 大学生を対象に, 岡田(1995)の友人関係尺度と谷(2001)の多次元自我同一性尺度(MEIS)を用い, どのような友人関係のあり方が大学生の自我同一性の確立に影響を与えているか, また, 友人関係のあり方によって影響を受ける自我同一性の次元が異なるかどうかについて検討した。その結果, 友人に気を遣う人や友人との深い関りを回避する人は, 自我同一性の確立感が低く, 積極的に友人との快活な関係を求め, 自己を開示する関り方をする人は, 自我同一性の確立感が高いことが示された。また, 友人関係のあり方によって影響を受ける自我同一性の次元が次のように異なることが明らかとなった。特に, 友人に気を遣う関り方と, 友人との深い関りを回避する関り方は, どちらも自我同一性の感覚の掴み難さと関係するが, 影響を与える次元は異なる。特に, 他者から見られた自分と本来の自分との一致の感覚は, 友人との関りを回避する友人関係のあり方において課題となることが示された。また, 社会との適応的な結びつきの感覚は, 積極的に友人に自己を開示する関り方によって獲得されており, 従来の青年期の特徴でもある"親密で内面を開示し合う"友人関係の必要性が示された。
著者キーワード
友人関係
自我同一性
大学生
NDC分類
心理学 [ 140 ]
言語
日本語
資源タイプ 紀要論文
出版者
広島大学大学院教育学研究科心理学講座
発行日 2010-03-31
出版タイプ Version of Record(出版社版。早期公開を含む)
アクセス権 オープンアクセス
収録物識別子
[ISSN] 1347-1619
[NCID] AA11616129